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□ PSU小説 『草原の支配者』 □

第1章

 
 その日、カスミは久しぶりの休日を満喫するように、普段よりのんびりとした朝を過ごしていた。
連日の任務から解放された束の間の休息の時間。
本当ならもっとゆっくり眠っていたかったのだが、体に染み付いた習慣というのはそうそう抜けないものである。
結局いつも通りに目を覚ました後、少し遅めにベッドから起き上がると着替えと朝食を済ませ、今は食後のお茶を楽しんでいた。
「そういえばこの間買った本、まだ読んでいなかったっけ」
カスミはイスから立ち上がると、ベッド横に備え付けられた棚から1冊の本を取り出した。
様々なデータがデジタル化されやり取りされているこの時代において、雑誌や小説などの出版物も今やそのほとんどがデータディスクに収められた形で販売されており、それを携帯用端末などにセットする事でディスプレイに表示される内容を見るのが一般的となっていた。
だが、一部マニアの間では前時代のような紙に印刷された書籍が未だに好まれており、時折、路肩の露店などで骨董品に混じり売られている事もあるほどだった。
そして、カスミもまたそう言った本を買い集めては読むのが密かな楽しみだった。
再びイスに腰を降ろし、いざ手にした本を読もうとページをめくった時である。
手元の通信端末が短くコール音を発し、メールの着信を伝える。
「誰からだろ?」
本から端末の小型ディスプレイへと目を移すと、送り主は野人シェフ。よく任務を共にする仲間でもある親しい友人の1人からだった。
『今、トミさんと一緒にパルムで任務中なんだけども、2人だけじゃちょっと厄介そうな仕事が…… 手が空いてたら手伝って欲しいんだが、どう?』
それはどうやらミッションパーティへのお誘いらしい内容だった。
折角の休日、平穏に過ごしたい所ではあったが、カスミはしばらくして了承のメールを返信する。
「今日のところはお預けみたいね」
ちょっと口惜しそうに先程の本をもとの棚へと再び戻すと、手早く一通りの装備を整え彼女は部屋を後にした。


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Date:2008/04/05
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